ギャラリー吉武企画の【シビュラ展】、今回で18回目の開催だそうで、私MIRAは3回目の出展となります。
シビュラ展についての記事もこれで3度目となり、シビュラ展について詳しくは1番目の記事をご覧ください。
今回は主催の吉武祐一さんをはじめ、30名の作家の力作が揃います。


この記事へは、私のシビュラ展出展作品【小鳥のゆくえ】のキャプション内QRコードから飛べるようになっていますので、私の作品の解説をこの後お話しさせていただくのですが、今回はせっかくなので作品解説とあわせて作品作りの色の話もしてみようかと思います。
作品作りの色の秘密
「絵の具の色を信用しないでください。」
これは私の絵画教室で生徒さんたちに話している言葉です。
絵画教室ではわざと使う色を間引いたりして、生徒さんが自由には色を選べないようにして教えることもあるのですが、特に初心者さんほど絵の具の色を信用してしまいがちのようです。
空は青色、葉っぱは緑色、のような具合に。
それも間違いではありませんが、「信用しないで」の意味は「よく見てごらん、葉っぱの色は絵の具そのままの緑色と別の色だよね」という意味でもあるし、「もっと自由に描いて良いんだよ」の意味だったりもします。
葉っぱがモノクロだったり金色だったりしてもいいわけで。
私は本当の色を追及することにはあまり興味がありません。
実際の色はさておき、絵全体が調和することを大切にして描いています。

「出来るだけ少ない色数で描いてください。」
先日、絵画教室では「補色でグレーを作る」というのをやってみたのですが、全員が同じ2色(とホワイト)の絵の具で生徒さんそれぞれちがう、本当にいろんなグレー(に近い色)をたくさん作ることが出来ました。
色っていうのは本来シンプルな絵の具のかけ合わせの加減で、ものすごい色数を作り出すことが出来るので、いろんな色の絵の具をたくさん使う前に、まずは少ない色から自分でたくさんの色を作ってみると良い、というのが私の方針です。
これは配色センスがないって悩む人にとっても特効薬になる方法なんだけど、少ない色数で混色して描くと、絵全体の色彩が調和しやすいんですね。
というわけで、普段から私はあまりたくさん色数を使わずに絵を描いていますが、今回のシビュラ展の作品では気が付くと今まで以上に色が少なくなり、ホワイト、ゴールドをのぞいて3色だけ絵の具を使って描きました。
作品解説
さて、今回のシビュラ展【シビュラたちが照らす生命の輝き】出展作品の解説もしてみようと思います。
◆作品名【小鳥のゆくえ】
◆サイズ(マット抜き寸) 縦406×横285mm
◆ボードにアトリエブレンドの基底材を塗り、不透明水彩(ガッシュ)で描いています。
毎回テーマのあるシビュラ展ですが、今回いただいたテーマは《生命》《生きる》とはどういうことか、という問いです。

《生命》《生きる》というテーマをいただいたとき、(出来るだけ特別なものとして描きたくない)という思いがありました。
巫女を意味する言葉である「シビュラ」展という枠組みの中にありますが、(特別な使命や儀式的な意味合いから出来るだけ離れたい)と思ったのです。
くらく深い闇の中、嵐のような日々をくぐり抜けると「生きることに意味を見出さなくても良い」というような気持ちが体の奥深くにストンと着地し、今の私はそれがすっかり心地よくなってしまったのですから。
朝目を覚ますと歯を磨き、朝食をたべたりお皿を洗ったり。
髪を切りに行ったり靴下を買い替えたり。
悲しいことも嬉しいことも心の奥深くにはこびりつかず、天気のように小川のようにサラサラと流れていきます。
目まぐるしくうつろう世界はときにけたたましく、耳を塞ぎ目をつむることもあるけれど、それもじきに風が吹き消してゆきます。

【小鳥のゆくえ】
今日 かなしみは美しく
ただ よろこびは降りそそぎ
明日 あなたがいてもいなくても
目が覚めたら カーテンをあけて
温かいハーブティーを のむでしょう
わたしは 空をながれる雲を見ただけです
頬をなでる風を感じただけです
何者でもなく
猫の髭など ひろいながら

【小鳥のゆくえ】というタイトルですが、絵の中に小鳥の姿は描いていません。
【小鳥】はどこにいるのか、【小鳥】は何を意味するのか、どうぞ自由に想像をふくらませながら鑑賞してみてください。
たとえば、恋人のことを「美しい小鳥」と呼ぶ国もあるそうです。
たとえば、「青い鳥」の物語になぞらえて考えることも出来ます。
たとえば、羽ばたくことの出来る小鳥は「希望」や「夢」「情熱」の象徴になりえないでしょうか。
たとえば、小鳥は飛び立ったのか、飛んできたのか。
《生命》《生きる》とは大きなテーマですね。
あなたにとって【小鳥】とは何を意味すると思ったか、感想をお聞かせいただけたら嬉しいです。

以前の記事でもお話ししましたが、私の絵は基底材の影響で画像では影が出てしまい、実際より暗く荒れて見えがちです。(最近のカメラは性能が良すぎて、肉眼より凸凹をこまかく拾ってしまうようです。)
ぜひ原画をご高覧いただけますと幸いです。
前回の出展作品についてはコチラの記事もご覧ください。

















◆会期:2026年4月6日(月)→4月12日(日)
10:00~18:30
※初日は13:00~OPEN、最終日は13:00まで
◆会場:ギャラリーくぼた 本館6階
〒104-0031 東京都中央区京橋2丁目7-11
◆TEL:03-3563-0005
◆アクセス:東京メトロ 銀座線 京橋駅⑥番出口徒歩1分
都営地下鉄 浅草線 宝町駅A5出口徒歩1分
JR東京駅 八重洲南口徒歩10分