2025年8月、【シビュラたちが紡ぐ秘密の花園】通称シビュラ展に参加します。
この記事ではシビュラ展について開催の詳細、出品する私(MIRA)の作品についてお伝えしていきます。
シビュラ展とは
シビュラ展とは2020年から4カ月ごとにギャラリー吉武の吉武祐一さんが主催・企画されている展覧会です。
【シビュラ】とはギリシア・ローマ神話に登場する神託を司る巫女のこと。
【シビュラ】という古典的モチーフをもとに、毎回異なる切り口での副題がついており、今回私が参加するシビュラ展には【シビュラたちが紡ぐ秘密の花園】というタイトルが付けられています。


毎回20~30名ほどの作家が参加し、各作家が2点ほどの作品を出品。
日本画、透明水彩、油彩、アクリル、インク、鉛筆画など多彩なジャンルの入り混じった展示です。

私は不透明水彩などを用いたミクスドメディア作品を2点出展します
シビュラ展の公募化を願う声も上がっているようですが、ギャラリー吉武の吉武祐一さんが選んだ作家で構成された企画展として開催されており、毎回美術雑誌への広告が掲載され、県外から展示会場に足を運ぶファンもおられる人気の展覧会です。
シビュラ展に出品する作品
私(MIRA)が【シビュラたちが紡ぐ秘密の花園】に出品する作品は2点。

F4サイズより少し大きめのサイズの作品とSMサイズの作品です
作品① 【薔薇の心臓】
貴方はもうじき此処へ来る
私をさらってゆくために

駆け落ちをテーマに描きました。
シビュラ展に参加させていただくならノーマルなものをやりたくなかったので、耽美なもの、デカダンというのが自分の中では裏テーマとしてありました。

叱られそうなものを描きたい
今回のシビュラ展は“想像力をフル活用した作品”とDMにも記載されていますので、シビュラの禁断の恋愛劇の一場面を想像して描きました。

恋人は本当に来るのでしょうか。
ふたりは逃げきれるでしょうか。
なぜ、逃げなくてはいけないのでしょうか。


夢物語としてお楽しみください
作品② 【小さき庭】

その小さき庭が
わたしのすべてでした
わたしはなにもかもをみ
なにもみませんでした
なにもかもをあいし
なにもかもをわすれました
かぐわしい花はさき
鳥のさえずりが
とうめいなわたしをとおりぬけてゆきました

技法について
ボードにアトリエオリジナルブレンドの基底材を塗って凸凹の下地をつくり、その上に不透明水彩・胡粉・金箔で描いています。
基底材については数年前から使用は始めていたのですが、難しすぎてまともに絵が描けない、材料の配合量が微妙に異なるだけで割れる、定着しないなど、扱えるようになるまでかなり時間がかかりました。
配合のバランスだけでなく塗る量によってカサカサした感じになったり、しっとり絵の具を吸収したりと下地の特徴も変化するので水彩紙に描くときの描き方では対処できない部分も多く、風邪を引いた水彩紙より描くのが難しいと感じるほどですが、市販の盛り上げ材とは異なる質感や風合いが出ます。

この基底材のおもしろさを生かそうとすると、あまり細かな描き込みをしない方が良いという答えにたどり着きました。

ていねいに細かく描き込むと、下地の良さがかすんでしまうのです…
あまりラフすぎても雑に見えてしまうし、この下地ならではの描き込みバランスというのを探りながら描いています。
この基底材で人物を描くと微妙な凸凹のためか、「遠くから見た顔」と「近くで見た顔」の表情が少し変わるように感じます。
撮影した画像は実際より絵があらく見えてしまったり、ボリューム感が出なかったりするので、存在感のある原画をご覧いただけますと幸いです。
作品販売について
初日、2日目は会場にご来場のお客様優先となり、2日目の営業後からオンライン販売(ギャラリー吉武)があります。

ご縁がございましたら幸いです
よろしくお願いいたします
日程・会場・アクセス

会場は東京につき今回は私は在廊しません
暑い時期ですのでご無理のない範囲で、絵に会いに来ていただければ嬉しいです
日程:2025年8月25日(月)→8月31日(日)
10:00~18:30 (初日13:00~、最終日13:00まで)
会場:ギャラリーくぼた 本館5階
〒104-0031
東京都中央区京橋2丁目7-11
TEL:03-3563-0005
アクセス:東京メトロ銀座線 京橋駅6番出口より徒歩1分
都営地下鉄浅草線 宝町駅A5出口より徒歩1分
JR東京駅 八重洲南口より徒歩10分
さいごになりましたが、主催のギャラリー吉武(吉武祐一)さま、ご一緒させていただく作家の皆さま、会場のギャラリーくぼたさま、お世話になります。
どうぞよろしくお願いいたします。
多くの作家さんが【シビュラ】の象徴として女性像を描いておられ、幻想的、写実と空想の融合といった要素の強い耽美趣味的でロマンティックな作風が多くそろう展覧会、というイメージを私は持っています