描き方がわかる☆イラストのアタリの取り方を画像つきで詳しく解説

イラストを描くときにはアタリをとる場合が多いですが、アタリが上手く描けない、そもそもアタリって何?という方のために、アタリは何のために描くのか、どうしたらアタリが描けるようになるかというお話しをしようと思います。

イラストのアタリとは何か

そもそもイラストを描くときのアタリとは何なのか。

アタリとは、絵を描くときモチーフの形が狂わないようにし、画面にバランスよくモチーフを配置するために描く目印となる線のこと。

デッサンを描くときには必ずアタリを描くなど、モチーフを正確に描き進めるために必要な工程です。

例えば人物イラストのアタリであれば、頭の形と何頭身かという長さ、体幹を表す線、関節の位置などを描きます。

風景画の場合は地平線と二点透視や三点透視の消失点と建物の端とをつなぐ線などをアタリとして描きます。

これまでに相当な枚数を描き技術が腕に入ってしまった人なら、アタリをとらずにイラストを描くことも出来るかもしれませんが、基本的には軽くアタリをとる方が描きたいイメージや形をスムーズに描きやすくなります。

イラストのアタリの描き方

イラストなどを描くときにアタリが描けないという人は、おそらくアタリが何のためにそこに描かれているか、意味がよくわかっていないのだと思います。

アタリは具体的に何を意識して描いているかと言うと、モチーフの「縦と横の長さの比率」と「角度」です。

単純なモチーフも複雑なモチーフも、アタリの描き方の基本は同じです。

例えばこのリンゴの写真をもとに、イラストを描く場合のアタリを描いてみましょう。

ヘタの部分は一旦無視して実の部分の中心点と縦横の長さをよく観察します。

デッサンの時や屋外でスケッチしている人が、鉛筆を持った腕を前に伸ばし片目を瞑るなどしながらモチーフを観察していることがありますが、あれは鉛筆をものさし代わりにしてモチーフの縦横の長さの比率を確認しているところです。

長さを測るときには目と鉛筆との距離を一定にしないと見える鉛筆の大きさが変わってしまうので、腕をピンと伸ばして距離を一定にし、モチーフの長さを測っています。

ザックリと中心のあたりと縦横の長さを見ると、このリンゴは縦横ほとんど同じ長さです。

ヘタの先まで長さに含めたとき縦横がだいたい同じ長さになるようです。

アタリはモチーフの特徴的な場所を選んで描きます

今回はまずリンゴの中心から見て、上下左右で一番外に張り出している部分を選びます。

上の点は中心より右側、横幅いっぱいの位置まで大体7:3になるかな、下側は6:4くらいかなという感じで位置を確認していきます。

これを紙にアタリとして描いていきます。

この次に目立つ部分にも印をつけます。(画像の緑の点)

この時、Bの長さはAの半分くらい、Cの長さの2.5倍くらいがAの長さということを確認。

Bの線の傾斜がどのくらいの角度かもよく観察してアタリを取ります。

描いたアタリの印をつなぐようにして、リンゴの形を描き起こします。

ヘタは中心点から伸びるように描きます。

この後もよくリンゴを観察し、特徴的な部分から形を拾ってイラストを描いていくことになります。

まとめ

アタリの描き方、いかがでしたか?

アタリを描くことで、モチーフの形をシッカリつかむことが出来ます。

複雑な形のモチーフも特徴的な点を見つけ、長さや角度をよく観察してアタリを取ると、リアリティのあるイラストやデッサンを描くことが出来ますよ。

アタリをとって絵を描いたあと、参考にしたモチーフの写真をトレースして自分の描いた絵と比べてみると、また新しい発見があり学びが深くなってオススメです。

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MIRAデザイン画家
絵が上達したい・自分の描いた絵を売ってみたい人へ、上達のヒントや画家活動の悩みの解決方法、画材などについて発信しています。 以前は画廊に勤め毎日絵を販売していました。 現在は師匠と吉祥画を制作販売したりリアル系似顔絵の注文を受けたり、絵画講師をしながら独自の支持体と不透明水彩、金箔などを使って絵を描いています。 ブログに書ききれない情報はメルマガで。 一生役立つ水彩画のテクニック講座が気になったら、おトクなオープニング価格のうちに体験してみてくださいね。 2025年2月、大阪堺筋本町の誠華堂にて展示。