絵を描くとき、紙を水張りするのがめんどくさいですか。
水張りは必要だけど水張りテープをはがす後片付けがめんどくさいという気持ち、よくわかります。
画板を洗う作業から解放されたいあなたの為に、水張りテープを使わずにホッチキスで簡易的に水張りする方法について、画像をたくさん使ってお伝えします。
ホッチキスの水張りに必要なもの
- 紙(水彩紙・画用紙など)
- 木製パネル
- ホッチキス
- 筆洗と刷毛
- 敷物
- カッターナイフ
紙
紙は仕上がりサイズよりやや大きめのものを用意します。
木製パネル
木製パネルは描く絵のサイズに合わせて用意しましょう。
少々大きめでも、後で紙をカットすれば問題なく使えます。
ホッチキス
今回はめんどくさい水張りテープを使わずにホッチキスを使います。
木製パネルを留めていくので、厚みのあるものでも留められるホッチキスを使ってください。
筆洗と刷毛
水張りテープは使いませんが、はじめに紙をぬらすために必要になります。
敷物
ぬれた紙を置く敷物です。
今回は新聞紙を使いました。
カッターナイフ
ハサミでも良いですがカッターナイフの方が綺麗に仕上がり、作業もしやすいです。
ホッチキスで水張りする方法
それでは師匠と一緒に、めんどくさくない水張りを実際にやってみましょう。
紙の表、裏に刷毛でたっぷり水を引きます。

紙がしんなりして伸びたら、紙の伸びる方向を確認。
紙の上下、左右をそれぞれつまんで優しく引っ張ってみると、伸びる方向はすぐにわかります。
必ず伸びた方向から先に留めていきます。
紙の裏を上向きに置き、木製パネルをのせます。

紙と木製パネルをまとめて持ち、片側をテーブルにつけたままクルリと立ち上げ、木製パネルの角に沿わせて紙を折り、両端をホッチキスで留めます。

真ん中は後で留めるので、今は留めなくて大丈夫です。
反対側の辺に持ち替え、紙の両端を引っ張ります。

このとき上の画像のように、紙に斜めに線が入っていたら位置がズレています。
この状態で留めると失敗します。

変な線が入らないように両端をピンと引っ張っておいて紙を折り、先ほどと同じように両端をホッチキスで留めます。
紙が薄い場合は、あまり強く引っ張りすぎるとやぶれるので注意。
伸びる方向を先に留めたら、残った辺も両端を引っ張り同様に留めます。
四隅に余った紙は折りたたんでおきます。

紙が伸びた方の辺を先に、それぞれの辺の真ん中をホッチキスで留めていきます。
軽く引っ張りながら留めます。

真ん中を留めたら、ホッチキスの間隔を詰めるように間を留めていきます。

四隅の折りたたんだ部分をカッターナイフで切り落とします。

裏返して余った紙もカットします。

完成。
このとき少したるんでいても、紙が乾けばピンと張ります。

紙のはずし方
紙は外すときに絵を描いた部分がやぶれたり、キズを付けないように、四隅のスキマからカッターナイフを差し込んで切っていきます。
切れ味のいいカッターナイフで切ってくださいね。

まとめ
水張りがめんどくさい場合は、水張りテープをはがす作業をなくすと楽になります。
水張りテープが手にくっついたりして上手く貼れないという場合にも、ホッチキスは役に立ってくれます。
もちろんホッチキスの芯を抜けば、木製パネルはくり返し使うことが出来ます。
ホッチキスで水張りするときの注意点は、紙が伸びた方から留めることと、紙の両端、木製パネルの角に沿う部分をしっかり引っ張って、たるまないように留めることです。
紙の伸び縮みについては、別の記事でも解説しています。
水張りを成功させる要の部分なので、詳しく知りたい方はこちらの記事もご参考になさってください。