絵が思い通りに描けないとガッカリしますよね。
絵が思い通りに描けないのには理由があります。
その理由と絵を思い通りに描くための方法についてお話しします。
絵を思い通りに描くことは一朝一夕で出来るものではありませんが、理由がわかると対策が見えてきます。
絵が思い通りに描けない理由
なぜ絵が思い通りに描けないのか。
私も新しい画材を使ってみたり今までと違う表現方法で描こうとしたときなど、最後まで何とか描ききって仕上げられる場合もあれば、途中でギブアップして完成出来ないこともあります。
絵を完成させられない、思い通りに描けない理由は大きく分けて2つあります。
完成形をイメージ出来ていない
絵が思い通りに描けない理由の一つは、描きたいという衝動が先行し、とにかく描き始めてしまったためにぼんやりとしたイメージしかなく、具体的な完成イメージが出来ていなくて描き進められない、ということがあります。
今描きたい、すぐ描きたいという、絵を描くことが大好きな人に多い理由だと思います。
構図を考えていなかった
絵をいきなり描き始めてしまい、構図をきちんと考えていなかったために思い通りに描けないというケースです。
構図が悪いとどんなに描き進めても、絵としての見映えが良くならないことが多いです。
この場合は絵をトリミングして構図を変えてしまい完成させるか、それでどうにもならなければはじめから描き直した方が早いかもしれません。
色のバランスを考えていなかった
絵を思い通りに描こうとすると、構図だけでなく色の計画もとても大切です。
例えばイエローを使って描きたいと思って描き始めても、絵の全体をイエロー系でまとめるのか、絵の一部に効果的な差し色として使うのか、イエローを主役にするためにどんな色と組み合わせるかといったことを、はじめの段階でイメージ出来ていないとイエローの良さが出せず、思うように描けないということになります。
この場合は、使っている絵の具が不透明水彩やアクリル絵の具など重ね塗りに適した絵の具であれば、ある程度までは上から描き直して修正可能なこともあります。
思い通りの色が出せない場合はこちらの記事をご参考にどうぞ。
デッサンが出来ていなかった
下描きの段階でデッサンをなんとなくごまかして描いてしまい、絵の具で描き進めながら雰囲気でなんとかしようと考えていたところが最後までネックになってしまう、ということがあります。
最終的にぼかしてハッキリ描かない部分でも、ざっくりとしたデッサンが出来ていないと思い通りに描けない原因になります。
ときどき下図を描かずにいきなり描いても上手な人がいますが、そういう人はこれまでに沢山絵を描いて、美しく見える色の組み合わせや見映えの良い構図などが手に入ってしまっているので、画面上で描き進めながらまとめる力があるのだと思います。
技術不足
絵が思い通りに描けないもう一つの理由は、どう描けばいいかわからないという技術不足からきています。
描き方がわからなくて手が止まってしまったり、わからないままどんどん塗り重ねてどんどん色が汚くなってしまったり…。
絵を思い通りに描く方法
絵を描くには本来「こうでなくてはいけない」というルールはありません。
楽しんで描けることは大切です。
それでも、絵が思い通りに描けないとイライラしたりストレスで辛くなることもありますし、絵を使った仕事をするにはある程度の技術がないと出来ません。
なにより思うように描けるようになると、絵がもっと好きになれます。
絵を描く準備をする
絵が思い通りに描けない理由の一つは、出来上がりのイメージがないままいきなり描き始めることでした。
それなら絵を描くまでに描きたいイメージがしっかり出来ていればいいはずです。
実際に絵を描き始める前にラフスケッチがあるとイメージがブレず、スムーズに絵を描きやすくなります。
学校や会社から帰宅してからや、休日などに「絵を描きたい」と思ったときにすぐ描けるように、普段からイメージしておくのも忙しい人にとっては大事なことです。
休憩時間や帰宅中など、ついダラダラとスマホを見てしまうような時間に描きたい絵の資料を探し、ちょっとしたスキマの時間にラフスケッチや下図を作り置きしておくと、いざ絵が描きたいとなったときに「何を描こう」と考えなくて良いし、見切り発車で描き始めて上手くいかないということがなくなります。
技術を身につける
絵が思い通りに描けないもう一つの理由は技術不足で、自分の描きたいイメージに手が追い付いていないことです。
技術を身につけるには沢山描くしかありませんが、効率よく上達する方法としては上手だと思う人や好みの絵から学ぶことです。
絵の構図や色の組み合わせについては理論的なことはサラッと勉強しておいて、あとは好きな絵などをじっくり観察し、構図をぬすんだり色の組み合わせをぬすんだりして、素敵な絵のテクニック例として沢山インプットしていくうちに身についていきます。
デッサンの狂いや手グセに困っている場合はトレースで矯正するという方法も試してみてください。
絵の具と筆を使った描く技術については、基本は模写だと思います。
1枚の絵をまるまる模写するというのはとても大変なので、背景のグラデーションの作り方をマネして描こうとか、今日は手を描こうとか、身につけたい表現で描かれている絵の一部を模写するというのが良いと思います。
模写する題材を上手に選び自分に厳しいジャッジをくだせる人は、独学でも上手になると思います。
完成した絵を見るだけではどのように描いたかわからない場合もよくあるので、独学で行き詰ったときは絵画教室で教わるのも良いと思います。
私の場合は小学校低学年の時に絵画教室に通って描く楽しさやコツを覚え、美大受験の為にはデッサン教室に通って勉強しました。
絵画教室の気をつけたいところは、ひとりの先生から学べることは限定的だということです。
先生によっては嫌がる方もおられるかもしれませんが、自分の思い通りの絵を描くためにいくつかの絵画教室を渡り歩くのもアリだと思います。
まとめ
絵が思い通りに描けないと辛いこともありますが、ラフスケッチなど前もって準備しておくことで気持ちよく描き進められます。
技術の習得には時間がかかりますが、これを描けるようになりたいという目標をそのつど持って学びながら描いていくことを続けていけば、少しずつ上達していくはずです。
私も思い通りに描けないことはしょっちゅうありますが、イライラせずコツコツ学びながら楽しく描き続けようと思っています。