絵が売れたらすること(ECサイト編)|対応の手順や必要なものリスト、リピーターになってもらう秘訣

絵が売れたら素直に嬉しいものです。

自分の絵を売りたいけれど、いざ売れたときどうすればいいか心配な画家さんへ。

私は画廊に勤めた後、ギフト関係のECサイトで似顔絵を扱っていただいたりオンラインで絵を販売したり、個人的な直接販売なども含め、自分の絵も他の作家さんの絵も数多く販売してきました。

ECサイトで絵が売れたときに必要になるものや対応の手順、お客様がリピーターになってくださるひと手間について詳しく説明します。

この記事は、ECサイトを利用して自ら絵を販売する場合のお話しなので、取引先とのやりとりについて知りたい方はこちらの記事を参考にどうぞ。

絵が売れたとき必要なものリスト (ECサイト編)

ECサイトで絵が売れたら必要になるものは売れたときに慌てなくて良いよう、常備しておくと安心です。

絵が売れたときに 必要なもの
  • 納品書
  • 領収証
  • 配送伝票
  • 額装用のテープと帯電防止剤
  • 包装紙、のし(掛け紙)、リボンシール
  • 梱包材
絵が売れたときに あった方が良いもの
  • 略歴
  • 名刺
  • チラシ
  • 手紙(サンキューカード)

絵が売れたとき 必要なもの

納品書

売れた絵の納品書を印刷し商品と一緒に発送します。

お客様のご依頼でプレゼントされる相手先に直接配送する場合には、納品書は入れないようにします。

領収証

領収証は絵を購入されたお客様ご自身が商品受け取り後にダウンロード出来るようになっているなど、利用しているECサイトのシステムによって異なると思います。

基本的にはお客様からのご質問がなくても「ここからダウンロードできます。」という説明文を発送時のメールなどでお知らせしておくと親切で二度手間にもなりません。

配送伝票

絵を発送するときに利用する運送会社の配送伝票は、多めにもらってストックしておくと便利です。

額装用のテープと帯電防止剤

私の場合は絵が売れた後に額縁を取り寄せ、自分で額装し発送しています。

額装でマットに作品を貼り付けるときに使う専用テープ(フィルムプラスト)もストックしています。

額縁表面にアクリル板が使われていると静電気で埃を寄せ付けやすいため、液体の帯電防止剤または帯電防止スプレーもあると便利です。

包装紙、掛け紙、リボンシール

売れた絵が進物用の場合は包装が必要になります。

お客様のご希望に合わせ、のし包装になる場合とリボンシール包装になる場合があります。

包装紙はストックしている間に折れたりするのが心配な場合はストックせずその都度購入するのが安心ですが、すぐに買いに行けない場合などは包材専門店などでロールタイプの包装紙を買ってストックしておくと便利です。

梱包材

売れた絵がご自宅届けのときの梱包には、額縁メーカーから額縁を取り寄せた際の段ボールを再利用して送ると、費用がかからず梱包もとてもラクです。

購入ページなどに予めリサイクル材で梱包する旨を記載しておけばクレームになりません。

ただし、プレゼントの贈り先に直接お送りする場合はリサイクル材は使用せず、プチプチと巻き段ボール(巻きダン)、梱包用テープ、ビニール紐を使って梱包するとキレイです。

ブランドイメージを気にされる方はリサイクル材はやめた方が良いかもしれません。

梱包材を仕入れるとか、オリジナルのロゴ入りで梱包というのは、たくさん売れるようになってから考えれば良いと思います。

絵が売れたとき あった方が良いもの

絵が売れたとき、なくても困らないけど画家活動を続けるならあった方が良いもの。

略歴

自分の作家としての略歴(名前や展覧会などの活動歴、受賞歴、作品への思いなど)を短くまとめてプリントしたもの。

はがきサイズ程度の大きさでOKです。

額縁の裏側にテープで貼るか、私の場合は額縁の留め金のところに挟んでいます。

名刺

自身のホームページやSNSなどのアドレスなど、今後もお客様とつながるために用意します。

チラシ

自分の商品や受注生産品、ECサイトで取り扱いのない仕事でも受注が出来ることなどがわかるようチラシにします。

私の場合は略歴、名刺、チラシの全ての要素をA4サイズ1枚にまとめ、2つ折りにして額縁の裏につけています。

手紙

手間はかかりますが、手書きのお礼状を書きます。

絵が売れた後の流れ (ECサイト編)

実際に絵が売れたときはこのような流れになります。

STEP

絵が売れた通知がくる

STEP

お客様からのメッセージや包装のあるなし、入金を確認

STEP

額縁を発注する

STEP

お客様へ発送予定日などの連絡をする

STEP

額縁が入荷したら包装、梱包

STEP

発送しお客様へ連絡する

STEP

お客様から受け取り通知が届く

STEP

評価のレビューへの返信をする

STEP

振込申請をする

詳しく説明します。

絵が売れる

絵が売れたらアプリやメールで通知が届くよう、予めショップの設定をしておきます。

メッセージの確認

絵が売れた通知を受け取ったら、お客様からのメッセージが来ていないか、包装が必要かなどを確認します。

額縁の発注

お客様の入金を確認したら、額縁を発注します。

(私の場合はサイトに掲載する写真ではサンプル用の額縁を使用し、絵が売れてから新品の額縁を取り寄せています。)

この時点で額縁メーカーからの出荷予定日を確認しておきます

お客様へメッセージを送る

お客様にお買い上げのお礼のメッセージを送ります。

額縁の出荷予定日から計算した発送予定日をお伝えし、お届けの希望日時がないかお尋ねします。

交通事情で遅延が起きたり、何らかの事情で自分の発送作業が遅れるといけないので、この時、実際に発送するであろう日+1~2日後を発送の目安としてお伝えしておきます

お客様の心理として予め伝えられた日より遅れると感じが良くないですが、1日でも早く届くと嬉しいですよね。

額縁の入荷と荷造り

額縁が入荷するまでに、作品の発送に必要なものを準備しておきます。

入荷したら額縁にキズなどないかすぐに確認し、額装、包装、梱包をします。

梱包する前に包装した状態の写真を撮っておきます。(包装ありの場合)

発送と連絡

梱包したら速やかに発送します。

お客様に発送の連絡をし、その時に配送伝票の問い合わせ番号をお伝えしておきます。

包装した画像も送っておくと安心していただけます。

念を押してお伝えしないと忘れるお客様が多いので、この時に受け取り後(ECサイトのシステムで必要な場合)受け取り通知ボタンを押していただくこともお願いしておきます

受け取り通知、レビューへの返信

丁寧な取引をすると受け取り通知の他にメッセージをいただいたり、評価のレビューをいただけることも多いので、その返事を送ります。

振込申請

利用しているECサイトから売上金を自分の口座に振込んでもらえるよう申請します。

お客様にリピーターになっていただくために

絵が売れた後のやり取りは、お客様の負担にならないように気を付けながら丁寧に対応することが大切です。

特に額縁を取り寄せるとなると発送までに日にちがかかるので、前もって発送の目安をお伝えしておくことでお客様に安心していただけます。

絵が売れたら手紙を書こう

絵が売れたら私は必ず手書きの手紙を添えて発送します。

これは画廊で働いていたときからの個人的な習慣なのですが、手間はかかってもお客様に誠意が伝わり、リピーターになってくださったり、万が一の不備があったときにも大きなクレームになりにくいです。

手紙の中でさりげなくお願いしておくと、評価のレビューも書いていただきやすくなります。

なんでもデジタルで済ませられる時代に、手書きのメッセージというのはもらうと嬉しいものです。

私は以前とても好きだったブランドの服を購入したとき、オリジナルのカードにデザイナーさんが手書きでメッセージを書いてくださったものが一緒に送られてきたことがあり、本当に嬉しくて何年も経った今でも宝物のようにおいています。

印刷すればラクですが、納品書のようにロクに読まずに捨てられてしまうかもしれません。

手紙を書くというのは実際時間もかかりますし、便箋や封筒なども用意しなければいけないので、それだけのエネルギーを注いでも良いと思える価格の絵には手紙、それだけの時間をかけられない価格の絵にはメッセージカードと分けても良いと思います。

私の場合は購入される方の年齢層や絵画の価格にあわせ、時候の挨拶なども含めた手紙の体裁で書いていますが、若いお客様の場合にはさらりとしたメッセージカードくらいの方がかえって良い場合もあると思います。

どちらにしても印刷だけでなく一行でも手書きで書かれていれば、お客様は喜んでくださるはずです。

ひと手間かけることでお客様に感動していただき信用を得られる手紙は、絵が売れたら面倒がらず、ぜひ作品に添えて送ってみてください。

お客様はただ絵を買ったというだけでなくあなたから買って良かったと喜ばれ、これからの画家活動もきっと応援してくださいますよ。

ABOUT US
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MIRAデザイン画家
絵が上達したい・自分の描いた絵を売ってみたい人へ、上達のヒントや画家活動の悩みの解決方法、画材などについて発信しています。 以前は画廊に勤め毎日絵を販売していました。 現在は師匠と吉祥画を制作販売したりリアル系似顔絵の注文を受けたり、絵画講師をしながら独自の支持体と不透明水彩、金箔などを使って絵を描いています。 ブログに書ききれない情報はメルマガで。 一生役立つ水彩画のテクニックは講座で教えています。 2025年2月、大阪堺筋本町の誠華堂にて展示。