絵が上手くならないと感じると、イライラしたり辛い気持ちになることもありますよね。
絵が上手くならないのには6つの理由があります。
【一生懸命描いているのに絵が上手くならないのは才能がないからだ】と悲観しなくて大丈夫。
絵が上手くならない理由に気付き対処法を知って描き続けることで、あなたの絵は変わります。
もくじ
絵が上手くならない6つの理由
絵が上手くならない人が気付いていない理由…または気が付いていても放置しているから上手くならないままでいる理由があります。
描きたい絵がわからない
絵が上手くなる方法のひとつとして模写というのがありますが、自分もこんな絵が描きたい、マネしたいという絵を模写するのでなければ、いかにも「勉強」という感じになり気持ちものりませんよね。
描きたい絵がわかっていると自らモリモリマネして描いてみたくなるのですが、わからないとスタートの時点で消極的になりがちです。
絵の資料不足
基本的に絵を描く為の資料は必要です。
描きたいもののイメージ源となる資料や細部の描写に必要な資料、といったものを準備せずに描いてしまうと、よほど描きなれた人でない限り思うようには描けないでしょう。
絵を描く目的や目標がない
絵に限らず目的や目標がないと、人はなかなか本腰を入れて取り組んだり努力をするということが出来ないものです。
絵を描く差し迫った目的や長期的な目標がなく描いている状態は(楽しければそれも良いと思いますが)、絵の上達もゆっくりになると思います。
絵の改善ポイントがわからない
絵の上達には、自分の絵を冷静に判断する目も必要です。
改善ポイントを見つけて次に描くときはその部分を意識して描いていくことで絵を描く力は向上しますが、自分の絵のどこを変えればもっと良くなるのか改善ポイントがわからないままだと、なかなか絵が上手くならないと思います。
描いている途中で投げ出す
実は私もよくやってしまうのですが、絵を描いている途中でどう描いていったら良いのかわからなくなったり、上手く描けなくて途中で投げ出してしまうということがあります。
はじめから描き直した方が早いときもあるので、必ずしも上手くいっていない絵を完成させることが正解でない場合もありますが、「描き方がわからない」という理由で投げ出すと、今後もそこから先に進めなくなってしまいます。
経験不足
画廊で仕事をしていたとき、上手い云々の問題でなく「ああ、この人は天才なんだな」と思う作家さんがいらっしゃいましたが、基本的に絵を描くことは一朝一夕で上手くなりません。
絵が上手な方はやはり沢山描いています。
絵が上手くならないと感じるのは、まだ描いている数が少ないとか、自分では沢山描いてきたつもりでも実は上手な人はもっとものすごく描いていたなど、絵を描く経験が少ないためかもしれません。
絵が上手くならないときの対処法
絵が上手くならない理由が見えてくると対処法もわかり、希望が見えてきます。
描きたい絵を見つけよう
絵は目指す完成図のイメージがハッキリ見えていると、実際に出来上がったときの完成度も高くなる傾向があります。
絵が描きたいという気持ちはあるけれど描きたいイメージが見えてこないという場合は、インプット不足かもしれません。
そういう時はピンタレストがおススメですが、まずは色んな絵を見て「これ好き!」と思える絵をいくつも見つけ、マネしたい目指したい絵のイメージをハッキリさせてから描いてみてください。
資料を集めよう
他の記事にも書いたのですが、絵を描くのに資料は必要です。
日ごろから資料を集め、描きたいイメージを具体的に持ち、上手な人の絵をたくさん見ておくことは大切です。
実際に描いていくときも途中で迷わず描けるよう、しっかり資料を用意して描いてみてください。
具体的な目的や目標を持とう
絵が上手くなりたいというようなフワッとした目標でなく、具体的な目標を立ててしまうと身の入り方が変わってきます。
例えば公募展に参加してみるとか、ハンドメイドマーケットに参加してみるとなると、必ず会期までに作品を作らなくてはいけなくなります。
どうせ展示するなら良いものを持っていきたいと思うものですから、頑張って描くことが出来ますよ。
公募展の賞については必ずしも実力とイコールでない場合もあるとは思いますが、この公募展で賞をとりたいという目標だって良いと思います。
もう一歩進んだやり方としては、仕事をとることです。
私の場合は絵が上手になりたくてこの方法を実践しました。
お客様がすでにお金を払ってくださっていて、取引先を通しての販売の場合「上手く描けないから出来ません」「間に合いません」は許されないこと。
どんなに調子が出ないときでも描ききって納品しなければいけません。
値段以上のものだと喜ばれるようなものを作ろうという気概で絵を描いていると、その思いに自分の腕もついてきます。
小さな仕事で良いから絵を描いてお金をいただくということをやってみると、必ず絵は上手くなります。
自分の課題に向き合おう
絵が上手くならないとき、冷静に自分の絵を見て改善点を見つけることも大切です。
自分が目指したい絵や上手な人の絵と自分の絵を見比べ、自分に足りないものは何だろうと考えてみてください。
これをシビアに出来る人が独学でも上達していく人だと思います。
- デッサンは出来ていますか
- 立体感は出ていますか
- 色づかいはキレイですか
- 塗りムラは汚くないですか
- 線はガタガタせず美しいですか
- 描き込みは足りていますか
- 描き込み過ぎていませんか
自分で気が付きにくいデッサンの狂いや手グセを見つける方法として、トレースをしてみるというのもオススメです。
私も自分でチェックはしますが、絵の先生に見ていただくと自分で気付かない改善点を指摘されるので、絵が描ける人に見てもらうというのも良い方法だと思います。
私の場合は「塗りムラがきたない」とか描き込みすぎた絵に「労多くして功少なし」と言われたり、ガタガタのラインをピシッと描き直されたり、(絵を売りたいという前提で見ていただき)絶対売れそうにない絵に「こんなん捨て」と言ってもらえたおかげで絵が上達していきました。
(私は絵に関しては言われてもショックを受ける方でないので、わざと容赦なく言ってもらうことにしています。)
絵が上手くならないと悩んだら、こうしたら良くなるという気付きをもらえる相手を見つけることはオススメの方法です。
最後まであきらめない
絵が上手く描けないと嫌になって描くのをやめてしまいたくなりますが、最後まであきらめずに描いて完成させるというのも、絵の上達につながります。
私は似顔絵のお仕事をしていて何度もピンチになったことがあります。
解像度の良くない画像しかいただけなかったときや、笑っていない写真しかいただけなかったとき、人間の体で出来ないような角度のポーズを指定されたとき、指定された色で洋服を描くとお葬式のような雰囲気になってしまうとか、本当に色々ありましたが、なんとか切り抜けて笑顔の似顔絵を完成させて納める度に対処法が身に付き、「出来た」という自信にもつながりました。
絵の先生からはいつも「絵なんか最後までどうなるかわからん」と言われます。
「あきらめんと描いたらいいねん」「アカンかったら、はじめからまた描いたらいいだけや」と。
描き直しすぎて紙がボソボソになってしまったり、絵の具が剥落してしまうほど描きつぶしてしまった絵は途中であきらめることもありますが、「描けない」「難しい」と泣きそうになりながらもあきらめずに描いていたら出来てしまった、という経験は何度もあります。
苦しくても完成させるというのは絵が上手くなるだけでなく自信までつけてくれます。
沢山描こう
絵がすぐに上手くなる方法があれば良いですが、実際は絵の上達にはそれなりの時間がかかるものです。
絵を描くコツというのは確かにあるのですが、絵を描くというのは技術的な面もあるので、頭で理解したコツを実際に作品に落とし込めるくらい身につけるには、コツを意識して沢山描くしかないのだと思います。
どんなにコツや知識を頭に入れても、描くという行動にうつさなければ上手くはならないんですね。
結局は地味な行動力だと思います。
絵はある日突然グンと上手くなる時期もありますが、それはいつも絵のことを考えコツコツ描き続けているからこそ。
今すぐいきなり上手くなるというのは難しいので、あせらずコツコツ描いていきましょう。
絵が上手くならなくて焦るとき
絵が上手くならないと感じたり、上手な絵を見たり、知り合いの画家さんが活躍するのを見たりすると焦ったり、ときには嫉妬することもあるかもしれません。
人間だからそんなときもありますよね。
でも妬んでも上手にはならないし、人と比べて落ち込んでいても仕方ありません。
私もしょっちゅう上手な人の絵を見ては圧倒されていますが「さて、頑張ろうか」とすぐに切り替えるようにしています。
絵の上達には時間がかかるものです。
絵が上手くならないと焦るより、人は人とわり切って楽しみながら学び、絵を描き続けることが遠いようで近道かもしれません。