描きたい絵がない。でも絵が描きたくて不完全燃焼になってしまうと、なんともしんどいものですよね。
描きたい絵がないという状態におちいる3つの理由と、そうならない為に今日から出来る対処法、今すぐなんとかしたいときに描くと良いものについてお話しします。
もくじ
描きたい絵がない3つの理由
描きたい絵がないという状態には理由があります。
描きたい絵がない理由 ①インプット不足
これは単純に、普段からのインプット不足によるアイデアの枯渇が原因です。
「描きたい」と心躍るインスピレーションを与えてくれるものに触れる機会が少ないと、意欲も下がりますし、何を描いたら良いのか、そもそも自分はどんな絵が好きなのかさえ分からなくなり、描きたい絵がないという事態になってしまいます。
描きたい絵がない理由 ②興味の変化
人は日々変化し成長し続けています。
ベースになる好みはずっと変化しないこともありますが、これが好きと感じたり、面白いと思える興味の対象が変化していくことは自然なことです。
年齢による容姿の変化や恋愛、家族構成や仕事に大きな変化があるときなど、それまでの自分から変わりたいという気持ちも大きくなり、ヘアスタイルやファッションなどをガラッと変えたくなったということはありませんか。
外側で目立った変化が見えなくても自分の内面で変化が起こっていると、やはりそれまで好きだった世界と違うものに意識を向けたくなってきます。
これまでは楽しく描いていたものに興味がわかなくなってしまったとき、それに代わるものを見つけられていないと、描きたいのに描きたい絵がないという状態になることがあります。
描きたい絵がない理由 ③上手く描けない
描きたいと思う絵を一生懸命描いていたけど、上手くいかない。
しつこく食い下がって描き続けてみたけど、どうにもならなくて完成させることが出来なかったときなど、ドッと疲れることもありますよね。
描きたい絵が上手く描けなかったとき、この絵が描けないなら一体これから何を描いたら良いのかと、途方に暮れてしまうこともあると思います。
描きたい絵が限定的で視野が狭くなっているとき、描きたい絵がないと焦りやすくなります。
描きたい絵がないときの対処法
幅広く興味を持つ
描きたい絵がないというのは、もともと描きたい絵の幅が狭いことも、少なからず関係していると思います。
私は普段からあれも描きたいこれも描きたいという状態になっているので「この絵しんどいからイヤだな」と思っても、またすぐ他の絵を描き始めるなど、描きたい絵がなくて困るということがありません。
画家として注目してもらうには作風を絞った方が効果的と言われ、たしかにそういう面は否めませんが、色々手に入った状態で絞るのと、はじめから狭いままとではたどり着けるところは違うと思います。
私は方向性の違う色んなテーマや技法に手を出します。
まるで方向性は違っていても、一生懸命描いていると手に入り、別の絵を描くとき応用がきいてラクに描けるようになっていて、ムダになるということはありません。
例えば普段は花をメインに描いているけど人物も描いてみるとか、人物イラストを描くのが好きだけどファッションイラストも描いてみようとか、自分の許容範囲をひろげて他の描き方で描いてみるということを始めると、絵を描く技術に厚みが出て自信につながったり、絵のアイデアの引き出しが増えていきます。
描きたい絵がないときは、今までと違う作風や技法にチャレンジするいい機会かもしれません。
マメなインプット
描きたい絵のアイデアが出てこないのも、興味の幅が狭いのも、面白いものを知らないからという部分が大きいと思います。
絵の世界は技術的なものが支えになりますが、商業デザインとしての成果物であろうと作家としての作品であろうと、自分の感性が面白いと感じていないと、見る人の感情を動かすハードルは高くなります。
自分が面白いと思うことを常に探し、マメにインプットするクセをつけましょう。
絵の資料を探すだけでなく、音楽など直接絵とは関係が無くても感動するものに多く触れることが、絵を描く起動力にもなります。
今スグ描きたいけど、描きたい絵がないとき
絵が描きたい、今スグ描きたいという衝動に駆られること、ありますよね。
絵は作品を完成させるという目的に向かって描く楽しさだけでなく、描いているときの心地よさも魅力です。
描いているときの心地よさが今すぐほしいとき、脳は資料集めとは全然違うモードになっていますので、資料は別の機会にせっせと集めることにして、とりあえず描くほうがスッキリします。
描きたい絵がなく資料もなくても、絵の具と筆と紙くらいはありますよね。
絵の具でなくてもクレパスや墨汁でも構いません。
描きたい絵がないときにおすすめしたいのは、コラージュの材料を作ることです。
「はらぺこあおむし」の絵本を覚えていますか。
作者のエリック・カール氏はコラージュで作品を制作されていました。
コラージュ用に着色した紙をたくさんストックしていて、いざ作品を作るときはそれを使います。
コラージュ用の材料は、いろいろな方法で面白いマチエールを作る必要があります。
色々な色とマチエールで何種類、何十種類も必要になります。
デッサンも下図も要りません。絵の具で遊ぶだけで出来ます。
今すぐ使わなくても、その材料は大切にとっておけば、将来別の作品作りに使うことが出来ます。
コラージュに興味がない場合でも、このマチエール作りには発見が沢山あります。
偶然でも面白いものが出来ると、普段描いている絵にこの技法を部分的に使ってみようとか、アイデアが増えていきます。
繊細な絵を描いていると、なかなか制作中に冒険がしにくいものです。
描きたい絵がないという機会に大胆に色々実験してみてください。
描く楽しさと一緒に面白い表現が見つかるかもしれません。