絵がオシャレになる色の選び方|色を選ぶ3つのコツと今日から出来る色のセンスの磨き方

絵を描くときに誰でも出来る、失敗しない色選びの方法を解説します。

絵を描くとき、線だけだと良い感じだったのに、色を塗るとイメージと全然違う絵になってしまったとか、色を塗った途端、幼稚な雰囲気になってしまうということはありませんか。

絵を描くときに色でつまづく理由と対処法を知り、色の選び方の3つのコツを掴めば、初心者っぽさの抜けた、色遣いの美しいお洒落な絵を描くことが出来るようになります。

今日から出来る、色のセンスの磨き方についてはこちらの記事でも解説しています。

絵の色についての考え方

絵を描くときに色でつまづく場合、先に下描きになる線画があり、さて色を塗ろうとして困るパターンが多いのではないでしょうか。

子供の頃から塗り絵に親しんでいると、先に線画があってそこに色を塗っていくのが当たり前のように思いますが、その順序が実はそもそもつまづく原因になっている場合があります。

絵を描くことと線画(塗り絵)は別ジャンルと考えてみてください。

絵を描くときは完成形を予めイメージし、最小限の線で下図を描き起こします。

色のキレイな絵を描くには、絵を描き始める前にラフスケッチを描き、使う色もそのときザックリと決めてしまうと、描いている途中で悩んだりブレることなく描き進められます。

絵の色選びのコツ

3つのコツで、色の綺麗な絵を描けるようになります。

絵の主役になる色を決める

絵を描くときに一番目立たせたい、主役になる色を決めます。

絵全体をひとつの色でまとめても良いし、絵の一部を主役になる色で描くのも良いですが、どちらにしても絵を見た瞬間にパッと目を引くメインの色をまず決めます。

主役の色が決まると、他の色は主役がキレイに見える色に絞ることが出来ます。

絵の色のトーンを合わせる

色には明るさを表す「明度」鮮やかさを表す「彩度」という指標があり、これによってどんな色調(トーン)かが決まります。

絵を描くときに予めどんなトーンにするか決めておくと、色がまとまり絵が美しく仕上がります。

色のトーンについて詳しく知りたい方はPCCSのカラーシステムについて検索してみてください。

色彩検定の本でも詳しく学ぶことが出来ます。

絵の全体的な色のトーンを決めますが、ひとつのトーンだけでは絵が引き締まらないため、選んだトーンと相性の良いトーンを締め色に使います。

相性の良い色のトーンはザックリですが、彩度が近くて明度がやや離れたトーン、または明度が近くて彩度がやや離れたトーンと考えると良いと思います。

絵の色数を抑える

赤や青などの色味のことを「色相」といいます。

使う色のトーンを揃えることで、絵を描くときに色(色相)をたくさん使ってもまとまりやすくなりますが、色相の数を絞ることで、見せたい色や伝えたい絵の雰囲気を強調することが出来ます。

色相の数を絞り、相性の良いトーンを意識しながら彩度や明度に変化をつけて描くと、色に変化を持たせながらもまとまり感のあるオシャレな絵になります。

色相を絞ったことで絵が寂しく感じる場合は、他の色相の色を少量だけ使うと全体の雰囲気を壊さないまま華やかさをプラス出来ます。

色の資料を集めよう

絵の主役にする色、絵の色のトーンが決められらないという場合、それはインプット不足かもしれません。

普段から絵に描きたくなるような色の資料を集めることが大切です。

描きたい絵の資料を集めるのも大切ですが、色に特化した資料もドンドン集めてインプットします。

私の場合は絵を見るだけでなく、VOGUEなどのファッション雑誌の画像や映画などの映像作品の色もよく参考にしています。

オシャレな色の絵を描こうと思ったら、キレイで好きと思った1枚の画像の色をそのままマネするのが手っ取り早い方法で、マネすることは色のセンスが一番腕に入る勉強法と思います。

画像生成AIを活用する

絵の色の選び方の新しい方法として、AIを活用するのもアリだと思います。

先日記事を書くためにAdobe Fireflyで画像を生成したところ、プロンプトにもよるかもしれませんが、色遣いがとても良い画像が生成されました。

画像生成AIをラフスケッチとして使い、出てきた色を参考に絵を描くというのも良い方法ではないかと思います。

こちらの記事で画像生成AIで作った絵も見ていただける(挿し絵の全てをAdobe Fireflyで生成しました)ので、気になる方はチェックしてみてください。

それでも絵の色がキレイに見えないときは

これまで説明したとおりにしていても絵があか抜けない場合があります。

組み合わせる色の相性は良いのに絵にしたときパッとしないのは、配色の分量のバランスが良くないから。

同じAとBという色を使うときでもA50%B50%で描くときと、A80%B20%で描くときで絵の印象はガラッと変わります。

色の資料を見るときにはぜひ、使われている色だけでなく配色のバランスにも注目してみてください。

出したい色が絵の具で上手く作れないときは、こちらの記事をご参考にどうぞ。

まとめ

色のキレイな絵を描くには、絵を描き始める前にどんな色で描くか路線を決めておくことが大切です。

絵の主役になる色や全体のトーンを決め、色を使い過ぎず配色のバランスをとりながら描くことで、オシャレであか抜けた絵が描けるようになります。

色のセンスを磨くにはインプットが大切。

日ごろからキレイな色にアンテナを張り、資料をたくさん集めてください。

思い通りの色で絵が描けるようになると、絵を描くことがますます楽しく面白くなりますよ。

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ミラデザイン画家
似顔絵肖像画を描いたり師匠のアシスタントをしながら制作活動をしています。好きな画材はポスターカラー、不透明水彩、日本画の絵の具。琳派とヨーロッパアンティーク風の絵が好きです。画家活動や画廊で長く働いた経験から得た、絵の描き方やリアルなアートの話のほか、生きづらくて苦しんだ後にたどり着いた、前向きでラクな考え方や肩の力を抜いた楽しい生き方についても書いています。